車を高く売りたい
車を売るときにはクリーニングに出して、内装を綺麗にして、外装は磨きに出して艶を取り戻し、等と言うことが言われている。
ひと昔前だったらそれも通用したかもしれないが、現代ではあまり効果は期待できないらしい。
ただ、何事もそうなのだが、きたないよりは綺麗な方が印象がよいことは確かだろう。
査定に持ちこむときには、室内清掃と洗車をして、特にタイヤ・ホイールと硝子類はキッチリと綺麗にしておくことをお勧めしておく。
人間の印象も見た目九割と言うように、車だって見た目が肝心かもしれない。
だが、経費をかけるほどの効果があるかと言うと、それは疑問が残ると言うことだ。
買取査定でのカスタムパーツなどの評価
「俺の車のホイールはBBSでタイヤは○○、更にエアロパーツは○○制の物をフロントとリア、更にサイドスカートに、そしてサスペンションは○○の物を付けているから5cmローダウンしている。
室内はロールゲージを張り巡らし、シートはレカロのレーシングタイプでリクライニングはしないと言う本格派。
おまけにエンジンは○○でチューンをしてあるし、マフラーは○○だ。
これだけいじってあれば査定も上がるってもんだろう?」と思って査定に出すと、とんでもない金額を提示されることになる可能性が非常に高い。
車と言うものを再販する場合、いかに在庫期間を短くして回転をよくするかが、販売店の勝負になる訳だから、こんなマニアックな車がそう簡単に売れるとは限らないからだ。
むしろ、在庫期間を短くするためにもとの姿に戻す必要があると判断されかねない。
そう判断された場合、そのためにかかる経費を差し引いた査定額を提示されてしまうから、とんでもない金額の提示になると言うわけだ。
つまり、車を高く売ろうと思ったら“どノーマル”が一番、と言うことになる。
新車を購入して、様々手を加えて自分のオリジナリティーを出して楽しむことは、金銭的に許されるのならば非常に充実をしたカーラーフを楽しめる。
しかし、手を加えた車を売る場合、自分の趣味を他人に押しつける形になるから査定がさがると言うわけになるのだ。
したがって、手を加える場合には、オリジナルのパーツは絶対に保管しておくことをお勧めする。
そして、査定に出す場合には後付けのパーツを外して、オリジナルのパーツに戻すことをお勧めする。
この経費は、車をクリーニングしたりすることに掛ける経費よりもよほど効果的な経費と言える。
ただし、貴方と趣味のあう人が、手を加えた状態の貴方の車に高価な査定を付ける場合があることも、忘れてはいけない事実ではあることも確かだ。
日常のメンテナンスは重要な査定ポイント
次に、自分で所有している時のメンテナンス上の注意を御紹介しよう。
これは整備記録上の事が重要で、法定点検は欠かさずに実行することを、先ずは第一義に優先しよう。
法定点検は人間で言えば会社で実施する定期健診に当たり、そこで不具合が出れば整備をする訳で、整備済みの車は安心だと言う証になるから重要だ。
人間だって、定期健診で早期癌が発見されて、治療・完治した例はいくらでもある。
それと同じことだと考えていただければ、解り易いのではないだろうか。
またエンジン・ミッション・デフ等のオイル交換等は、メーカー推奨のサイクルを守っていれば問題はない。
ただ、自分の感覚的問題で(これが結構当たっている場合が多いのだが)、早目の交換をする分には全く問題はない。
むしろ、早目に交換をした方が精神的にもよいかとは思う。
勿論、懐具合との相談の上であることは間違いないのだが。
タイヤの交換時期はスリップサインが出たらと言うが、私の場合“五分山”程度をひとつの目途にしている。
タイヤが減ってくると、グリップ力が落ちるのはもちろんだが、ロードノイズを拾い易くなり、乗り心地も悪くなり、なによりも制動距離が延びるような気がしてしょうがないからだ。
車内の清掃で買取価格をアップ
また、室内のメンテとして重要な事は、汚れを残さないことだ。
ファブリックのシートやルーフ、カーペット等、掃除機で吸い取っただけでは汚れを落としきれない素材が、車にはよく使われている。
掃除の順番として、先ずは大きいゴミをかたづける。
それから柔らかい歯ブラシを使い、各パーツの継ぎ目やシートの縫い目等に詰まった汚れを掻きだす。
その後で掃除機を掛けて埃と一緒に吸い取る。
仕上げはマジックリン等の洗剤を薄く溶かした溶液をタオルに浸し、きつく絞って、シート等のファブリック素材も含めて室内全体を擦るようにして強く拭く。
その後、真水で絞ったタオルで洗剤の成分を綺麗に拭きとればOKだ。
その後窓ガラスを拭いて、完全に透明にすれば気分もさっぱりだ。
もちろん重要な洗車
外装は洗車を中心に考えればいい。
汚れたままにしておくと、埃等の成分の中にある酸化物質が塗装膜を酸化させ、艶が無くなるから、洗車はこまめにした方がよい。
よくスポンジを使って洗車をするように雑誌等に書いてあるが、出来れば合成のセーム皮を使うことをお勧めする。
目地に細かい砂や硬い埃が入らないため、塗膜を気づつけることを最小限に抑えるから、傷による艶引けを最小限に抑えられるからだ。
勿論拭きとるのもセームを使うことをお勧めする。
そして、湿気が細かいところに残っているうちに、綿棒等を使って、エンブレムの周りや各パネルの継ぎ目を掃除することをお勧めする。
これは、このような細かいところに水垢がたまり易いので、湿り気があって取り易い時にとってしまえば、スッキリ綺麗になるからだ。
ホイールも忘れずに
洗車の時にはホールも綺麗にしたい。
ホールも塗装をしたものや、アロイホイールのようにデリートなものは、ボディーと同じように扱い、タイヤも硬いブラシ等で洗わず、極柔らかいブラシを使い、濃い目の洗剤で洗えば泥も脂分も綺麗に落ちるから、傷による艶引けを防止できるが、最後にはアーマオールのような保護剤を使った方がよい。
高額査定への道
このようなメンテをしておけば、限りなく納車時の状態を保てる。
そして、この地道な努力こそが、査定を他車よりも高くしてもらえる事につながるのだ。
いかにして納車時の状態を保てるか、と言うことしか車を高く売る方法はない。
一般的な車の売りかたの中では、これ以外に車を高く買い取ってもらえる方法はないだろう。
日々、車を汚さず、汚したら早急にもとに戻すための努力を惜しまないことこそ、高額査定につながるということを認識していただきたい。
公開日:
最終更新日:2020/08/07