車下取り査定ガイド

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EVやハイブリッド車における下取りや買取での問題点

      2019/11/26

「EV 電機自動車」の問題点

 現在、国内自動車市場における「EV」の占める割合は、まだまだ過渡期であり、パーセントをのべるまでもない。車種もニッサンの「リーフ」と三菱の「ミーブ」シリーズ以外には、主要メーカーからは発売されていない。それにともない、中古車市場には、この2社の高年式車ぐらいしか出回ってはおらず、問題といえるほどの事はないように思える。しかし、近年のECOブームと、環境問題、ガソリンの高騰などにより、確実に台数をのばすはずである。それをみこして、さらに参入するメーカー、新規車種は増える事も間違いない。確実に伸びるジャンルはそう滅多にない業界である。

 考えられる問題点は、成長する分野だからこそある問題である。ひとつには、急激に進歩を続ける技術革新である。一般家庭の通常のクルマ買い替えのサイクルは、どのくらいであろうか。一頃より伸びたとはいっても、長くて5年くらいといったところか。今某社の「EV」を購入して、次の買い替え時期、つまり5年後には「EV」市場はどうなっているのか。これはユーザーも販売している自動車メーカーにも予測のつかない、未知の世界なのだ。

 考えられるのは、日々進歩する[EV」の肝である「バッテリー」の進化。今でも、進化した技術により、「EV」の大量生産の決め手となったが、5年後には必ず、新しい技術の「バッテリー」が主役となっているはず。その、走行距離も格段に伸びるであろう「EV」が販売される中、200?そこそこの走行距離の「EV」が、はたしてまともな価格で取引されるのかどうか、はなはだ疑問である。

 また、「バッテリー」の劣化という問題も無視できない点である。5年間仕様した「バッテリー」が初期の性能を保つとは思えず、相当の機能手板を覚悟しなければならない。
ガソリンエンジンでもそれは同じなのだが、部品の交換や修理が安価でできるようになるまでには、それなりの歴史を積み重ねている。モーター本体もそれは可能で、劣化部分の交換、オーバーホールは技術が確立されている。しかし、「バッテリー」はまだ、そうはいかない。
ガソリンエンジンでいえば、エンジン本体の劣化のようなものだ。エンジンは、いよいよとなったら交換という荒業ができるが、そうまで、しかも自費でやるケースは稀だ。
「バッテリー」も載せ換えということがありえるが、クルマ本体の三分の一をしめるといわれる価格の「バッテリー」を載せ変えてまで、5年以上過ぎた「HYBRID」車を乗り続けるだらうか。(HYBRID車のバッテリー交換は40?60万円といわれる。リセール品でも15万ぐらい。)ここはメーカーが「バッテリー」を無料で交換するような「携帯電話」のようなシステムを確立するまで問題を残すだろう。

 これが、パワーとか、クルマ自体の出来の問題であれば、安い高いのことで、他のクルマと同じ問題であり、心配ないが、24時間心配なく走行でき、短時間で充電できるクルマと、それらの実用に耐えられないクルマという、比べようもない差がある商品では、同じ市場で流通すること自体、困難であるはず。

 したがって、ガソリン等化石燃料を利用した内燃機関が普及し、安定した技術が確立するまでは、リセールバリューを期待しないほうがいい、ということになる。そのかわり、各種優遇税制や、補助金で、金銭面の負担を軽くし、成熟しないまでも、先端技術と環境にやさしい「EV」を乗る、ある種の優越感と使命感を満足させられるであろう。

「ハイブリッド」車の問題点

「EV」車同様の問題を抱えている「HYBRID」だが、トヨタの先行投資が功を奏し、着実に「普通のクルマ」になりつつある。「EV」に比べて、「バッテリー」への依存度が低く、他の技術革新、特にエンジン部分と、モーターの高性能化の比率も高く、その意味では問題はないかとも思える。
しかし、「EV」と同じく「バッテリー」の劣化は付きまとう。ある一定の年式、型式までは中古車市場での相場も高値を維持するだろうが、その後は一気に値が下がることもありえる。
ここは、「HYBRID」車を購入した方は新型、とくに「HYBRID」のパワーユニットが更新されていたら常に、買い替えていくべきだろう。「パソコン」と同じ様に、機能が目新しいうちに手放すべきだ。
現状では、「プリウス」の買取価格は高値を維持しており、「買取店」でも歓迎してくれる。という事実は記載しておく。

 - 買取・下取りの基本と高く売るコツ