車下取り査定ガイド

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AZ-オフロードの下取り相場と買取市場動向

      2014/11/07

 「AZ-オフロード」が登場したのは1998年。軽自動車のSUVというジャンルですが、こちらはスズキ「ジムニー」のOEMとなります。ジムニーの評価は世界的なもので、今更説明するまでもないものでしょう。そのジムニーがOEM供給され、AZ-オフロードとしてマツダから販売されていたのです。

 基本的な部分はジムニーと同じです。内外装にマツダマークを取り入れたり、フロントバンパーをマツダのものに変えたりといった程度でしかありませんので、基本的にはジムニーと言って良いでしょう。1998年から供給が開始され、2014年3月の販売終了まで取り扱われていました。

 グレード展開は二種類となっていますが、違いは5MTか4ATという点のみ。660ccの排気量に3ドア、そしてパートタイムの4WDという点などは全て同じものとなっています。5MTが147万円から、4ATが158万円からの提供となっています。パートタイム4WDですが、駆動切り替えはスイッチ式となっていますので簡単です。細かな改良やマイナーチェンジを繰り返しながら販売を続けてきましたが、現在は新車で購入することはできません。

 正直なところ、AZ-オフロードの買取事情の方は少々厳しいものとなってしまっています。これは車種云々の話しではなく、まずはOEMモデルという点。OEMは基本的には同じものなのですが、自動車にあまり詳しくない人からすると「それなら元の車種で良い」という思いに至るのです。AZ-オフロードであれば「ジムニーで良い」となるのです。特にジムニーはブランド力もありますので、AZ-オフロードかジムニーかとなると、自動車にそこまで興味がない人ですとまずジムニーとなってしまうでしょう。

 更にマツダはリセールがあまり強くありません。最近でこそアテンザやアクセラで印象が変わりつつありますが、リセールの弱さが目立っていたのも事実です。そのため、AZ-オフロードの買取事情も厳しいものが予想されるでしょう。中古車でもほとんど数がありませんが、それが希少性を産んでいるかと言われればそうでもないでしょう。なぜならほぼ同じ車であるジムニーが数多く存在するため。メリットとしては同等の性能であるジムニーより安価で手に入る点ですが、裏を返せば売却時にも安価な価格でしか売れないということになります。

 ナビやETCが付いていると査定もそれなりに良いものとなるでしょうが、ベースの査定がどうしても厳しいものになってしまう点は覚悟しておくべきでしょう。カスタマイズやエアロパーツの査定はそこまでのものではないでしょうね。それよりも内装が綺麗であったり、元の状態をいかに美しく保っているかが重要となるでしょう。

 また、これまで一度もフルモデルチェンジを行っていませんから同じ代でも査定に大きな幅があります。他のモデルと比較した際には古くささが目立つ可能性も否定出来ません。繰り返しになりますが、比較対象がジムニーという点が最もネックでしょう。ブランド力で劣ってしまいますので、外観が同じならジムニーに流れていくのが自然なのです。廃止されたこともありますから、中古車でもその傾向は顕著でしょう。

 様々な要素が絡み合ってしまっているため、査定はどうしても厳しいものとなってしまいます。業者の動向等をチェックし、更には閉店間際や雨天時、決算前など査定が少しでも甘くなる時を狙うしかないでしょうね。もしくは思い切ってインターネットオークションなどで販売した方が高く売れるかもしれません。車種そのものはジムニーと同じですから悪いものではないのですが、「市場価値」を考えるとどうしても厳しい戦いになりそうです。

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