車下取り査定ガイド

車を高く売る方法や日常的なメンテナンス、カスタムパーツが買取価格に与える影響など査定を受ける前に知っておきたいこと。

トッポの下取り相場と買取市場動向

      2014/11/14

 2008年に登場したトールワゴン型の軽自動車、それが「トッポ」です。かつて「トッポBJ」というモデルを販売していた三菱。ですが2004年に生産終了して以来、軽自動車にトールワゴンはありませんでした。というのも三菱はこの時期新車開発の余裕がなかったのです。

 しかしながら、ライバルであるスズキの「ワゴンR」やホンダの「ライフ」のモデルチェンジが迫っているという事情、更にはトッポBJの乗り換え時期にあったことなどを考慮し、新しいトールワゴンとしてトッポの導入に至りました。

 eKスポーツのプラットフォームとトッポBJのリヤ外板を組み合わせ、さらにはeKワゴンをベースにするなど全体の60%が既存車種からの流用となったトッポ。徹底したコスト削減によって低価格化を実現させている一方、各部設計の見直しも行われており安全性や静粛性の面では性能を向上させています。

 一度もフルモデルチェンジを行うことなく2013年に廃止となっています。同年にはeKシリーズのフルモデルチェンジが実施され、これに伴い軽自動車のラインアップが見直されたためです。そのため現在は中古車市場でのみお目にかかることができます。

 当時のラインアップは105万円?145万円までと様々。コストダウンから生まれた一台ではありますが、スポーツサスペンションやマフラーカッター、アルミホイールにターボエンジン、さらにはフロントフォグランプにディスチャージヘッドライトなど装備の方はとても充実していますので、オプション次第でまったく特徴が変わってくる車とも言えるでしょう。そんなトッポの買取事情の方も見てみるとしましょう。

 トッポの買取事情は可もなく不可もなく、標準的といったところでしょう。平均的な買取相場価格は8万円?76万円ほどのようです。一般的な軽自動車と同じく、走行距離が浅い、内外装が美しいといった部分が査定に大きく影響します。人気のトールワゴンですから需要は高く、状態が良ければそれなりに評価されるはずです。先に挙げたオプション装備の有無なども関わってくるでしょう。

 一方で、既に廃止されてしまったという点は不利な要素となるでしょう。今後中古車でしか手に入らないということで希少性が高まると考えられますが、希少性を求めるような車ではありません。大衆的な軽自動車ですから、トッポの代わりとなる車はいくらでも存在するのです。代わりどころか、今後も改良などを続けるであろう他社製品と廃止されてそれ以上の進化がないトッポ、どちらが有利となるかは一目瞭然でしょう。

 トッポはそういった点で訴求が弱くなってしまっています。このため査定の方は少々厳しい部分が出てくるかもしれません。人気の軽トールワゴンなので需要はありますが、いかんせんライバル車が多すぎるという現実がネックになります。トッポだけではなく、同じジャンルの車となれば中古車での流通は膨大です。その中でトッポ特有のアドバンテージ、大きな人気や知名度があれば別ですが、それがあまり期待できないのが正直なところ。

 悪い車種ではないだけに状態次第でもありますが、業者の動向次第でも良い査定を獲得する事が出来るかもしれません。査定が甘くなるタイミング、例えば雨の日ですとか月末や年度末に査定してもらうのが良いのではないでしょうか。とはいえ、基本的には低めの査定になりますので、その部分は初めから覚悟しておかなければならないでしょう。買取り価格は自動車の状態を含めた「市場価値」から導かれるものなのですから。

 - 三菱車の買取相場